interview
吉松 祐香Yuka Yoshimatsu
Mobility and AI Laboratory
Research planning Group
2009年入社 | 工学部
※所属は取材当時のものです
開発したモノを
自分でも体験できることが魅力で
自動車業界を選ばれたそうですね?
工学部航空宇宙工学科で、制御工学を専攻していたため、その知識を活かすことができる自動車・航空機メーカーを中心に就職先を検討しました。最終的に自動車メーカーを選んだ理由は、開発したモノを自分で運転して試すことができること、この魅力が勝ったからです。大学では、航空機のモデルを使用し、制御技術によってどのように動くのかを検証する機会はありましたが、やはり航空機だと実際に試乗して動きを確かめるわけにはいきません。その点、クルマであれば自分で乗って確かめることができるため、魅力的に感じました。中でも日産は、スカイラインなどの車種で走行制御に力を入れており、先進的な技術をいち早く市場に輩出しているイメージがあったので、「ここでなら学んだことを活かしチャレンジできる」と考え入社を決めました。
最初に配属されたシャシー制御先行開発部では、意のままに車を操ることを目指したドライバー研究に携わりました。制御の知識やモデルを扱うプロセスは大学での研究と近く、学んだことを活かせたと思います。
新しい価値を作ることに
チャレンジしたいと
異動を希望されたそうですね?
異動する直前の仕事は、決められた車種にすでにできあがっている技術をパラメーターを変えて適用するという適用開発がメインとなっていたこともあり、ゼロから新しいモノを作ることへの欲求が高まっていたタイミングでもありました。異動を考えていた当時、総合研究所に在籍する知り合いから、いろいろな話を聞くうちに自分もここでチャレンジしたいと思うようになりました。
研究所に異動する以前は、「研究は車両の開発スケジュールに縛られることなく自由に取り組めるのかな」とイメージしていましたが、まったく違っていました。研究所では、研究する技術を社内に共有するデモンストレーションが頻度多く実施されており、かなりスピーディーに物事が進んでいきます。自分が組んだシステムを、その日のうちに試せるくらいのスピード感で実験することができ、毎日がチャレンジの連続で、とても楽しめています。
自動運転に関わる研究を
されているそうですね?
自動運転のシステムの中でも、周りの状況に応じて走行車線・停止/発進・車線変更などの「判断」を行うシステムを開発しています。自動運転を適応する街の特徴を鑑みて、人が実行している複雑な判断を解析し、それをロジックとして実装し、走行実験で確認する工程を何度も繰り返し、新たなユースケースでも走行できる適応性の高い自動運転につなげる仕事です。一口に街といっても、交通量の多い街もあれば、路上に駐車車両が多い街もあり、そこに不規則な人の動きなどの条件が加わると、走行条件は膨大な数になります。走行実験をする度に、様々な予期せぬ事象が起こるので、シミュレーションや走行データの解析だけでなく、クルマを使ったデモンストレーションで効果を示すことが大切です。ドライバー研究や自動運転研究では、「自分の運転とシステムの運転が同じか違うのか」などクルマに乗って自ら体験してみることで発見できることが多く、次の技術開発につながる議題が生まれることも少なくありません。
自動運転の未来をどう考えていますか?
自動運転を実現し市販車に実装するまでには、まだ時間がかかると思っています。まずはサービスによって社会や街の課題を解決していくためには何をすべきかという軸で考える必要があります。 今後、自動運転を実現するにあたって、他と同じことに取り組むのではなく、+αをいかに考えていくかが大切だと感じています。例えば、クルマに乗る人に直接的に見えていない情報や持っていない情報を走行に活用したり、街全体の交通の流れを解析した情報と連携を図れば、運転の適性化や渋滞の緩和などにも寄与できる可能性があります。やらなければならないことは山積みですが、自分のチャレンジによって自動運転技術による新しい社会を生み出していければと思います。
MY FAVORITE TIME
アクティビティ
ゴルフ、ジムなどスポーツをするようにしています。また、まとまった休みは旅行に行くことが多くアクティブに体を動かしています。
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