interview

柘植隼Hayato Tsuge

Manufacturing Strategy and Industrial Performance Division
NPW Promotion Department
Production System Innovation Group

2013年入社 | 理工学部

※所属は取材当時のものです

学んだことを活かした仕事を
選んだそうですね？

大学では、工場の生産性・品質の向上を、産学連携で様々な企業とコラボレーションして取り組んでいました。関わった企業を就職先にすることも考えたのですが、最終的に日産を選択しました。理由の一つは「将来を見据えた事業と技術力」、そしてもう一つは「先輩社員の業務への姿勢」です。近年、日本だけでなく海外でも環境問題に対する取り組みが重視されていますが、日産では10年以上前からCO₂などの排出ガスを一切出さない電気自動車「リーフ」を市場投入しており、実際に、海外も含めて電気自動車の普及をリードしてきました。日産の将来を見据えた事業とそれを実現する技術力は、他社にはない独自の魅力に感じたからです。また、「先輩社員の業務への姿勢」が最後の決め手となりました。先輩社員と懇談をさせていただいたときに、他社の方々よりも「楽しそうに仕事をしている」と感じたからです。

IEとはどういった仕事ですか？

IEは工場のコンサルタントとも呼ばれている仕事です。本社機能であるNPW推進部だけでなく、国内外の多くの拠点にIEが在籍しており、工場のパフォーマンス向上に貢献しています。工場のIEは「自工場の中長期戦略検討とその実現のための改善活動」を行っています。会社としての戦略を受け、自工場の「ありたい姿」を設定し、現在の姿とのギャップを明確化します。そしてそのギャップを埋めるため、年度毎の「目指す姿」を設定し、その実現に向けた活動をしています。具体的には、複雑な生産現場のモノの流れや作業時間、在庫数などを定量化し、課題を顕在化します。そして、それらの課題を解決するために、工場の各部署の方々と連携し、IEがセンターとなって改善活動を実施します。最小のインプット（人・モノ・設備）で最大のアウトプットを出すために、日産ではグローバルで統一された生産方式である日産生産方式 (NPW: Nissan Production Way) の考えに基づき生産をしています。NPWでは一つひとつの製品を高品質で、生産順序を乱すことなく時間通りに生産することを目指しています。IEはこのNPWの実現と更なる進化を通してグローバルのモノづくりの競争力向上をミッションに活動しています。

仕事のやりがいは何ですか？

仕事のやりがいは大きく二つあります。
一つ目は「自らの提案で生産現場を変えられる」こと。IEは、「作業方法の効率化」「必要最小限の在庫での運営」「設備や部品置き場の最適なレイアウト」など生産現場の分析/提案を行っています。これは決して容易なことではなく、現場に何度も足を運び、多くの関係者と協力しながら検討しています。そこで検討/提案した案が採用されると、製品のコスト削減や品質向上などの効果として表れるだけでなく、目の前の生産現場が変化する様を見ることができます。
そして二つ目は「クルマづくりの多岐にわたる生産工程を一気通貫で改善ができる」ということです。クルマは約3万個の部品から構成されており、生産工程も多岐にわたります。私たちIEは特定の工程に特化するのではなく、俯瞰して全工程を眺め、各工程に特化した専門部署と連携していくことで最適化を実現します。様々な部署と連携することでモノづくりの競争力を向上させ、全体最適の視点で改善を図る、生産現場と一体となって達成する醍醐味を感じることができます。

これからどんなことに
チャレンジしたいですか？

今後は日産IEの枠を超えたチャレンジをして、日産として/IEとして現在不足していること、更に強化しなければいけないことを考えていきたいと思っています。工場IEやNPW推進部で培ってきたスキルを活かし、日産に部品を供給して下さっているサプライヤーの改善活動を協働で行ったり、いちご農家など製造業以外の業種に対してもNPWを展開しているグループもあります。また、生産管理/SCMや生産技術などの他部署で活躍している社員もいます。外を見ることで自部署にも活かせる知識やスキルは無限にあり、これを活かさない手はありません。
しかし、普段の業務だけでは中々得られない知識やスキルもあります。日産には多様な社内研修や社外イベントに参加する機会がありますので、今後は積極的にこのような機会を活用し、社外の情報にも触れたいです。