一度きりの人生なら、
世の中にインパクトを残したい。

前職はOA機器メーカーで、コピー機に組み込まれる電装部品などの購買を担当していました。転職を意識したのは、ペーパーレス化が進むビジネスシーンのなかで今後の需要に不安を感じたことと、「一度きりの人生ならば、世の中にインパクトを与える製品に携わってみたい!」との思いから。それを考えたとき、真っ先に思い立ったものが自動車でした。

数ある自動車メーカーのなかで、日産を選んだ理由は2つあります。一つは、「人々の生活を豊かに」というコーポレートパーパスに共感したことです。地方出身だった私にとって、車は暮らしの一部として当たり前に組み込まれた、まさに生活必需品。そんな自動車の技術革新によって人々の生活をより良く変えていけることに、ワクワク感を覚えました。そしてもう一つは、ルノーや三菱とのアライアンス関係です。さまざまな組織文化が融合した、グローバルかつダイバーシティにあふれる刺激的な環境で、新しいキャリアを歩みたいと思いました。

最注目の自動運転分野で、
高い競争力を生み出す。

グローバルコスティング部では、原価分析活動をとおしてコスト的・性能的に魅力的かつ競争力ある製品を実現するために、関連部門をリードしています。設計部門と購買部門との間に立って連携をとりながら“自動車の性能と価格のバランス”を俯瞰し、お客様に日産車を選んでいただける市場競争力を高めることがミッションです。

その中で私は、主に自動運転に関わる電子・電装部品やシステム面の原価管理を担当。自動運転は世界中の自動車メーカーが開発に力を入れる、いま最も注目が集まる先進技術のひとつで、トレンドの変化が非常に速い分野です。そうした状況において、次世代の自動運転システムの機能水準を予測することや、他社に劣らない性能とコストの最適解を探ることは容易ではありません。自動運転にまつわる業界動向のキャッチアップや他社製品のベンチマーク、自社の先行開発チームとのコミュニケーションが必須ですね。

前職の経験を土台に、
自分の“CAN”を増やしていく。

私が取り組む車両の原価管理は、前職で経験した購買とは立場が異なり、経験が活かせるとはいえチャレンジングな転職といえます。それでも、仕事を通じて“CAN(できること)”を増やしたい思いが強く、その気持ちがまったく新しい業界・環境でさまざまなことを学ぶ原動力になりました。この挑戦があったからこそ、これまでとは異なる視点の知識や経験を身につけられましたし、購買部門の思いや立場も理解しながら、部門横断的に仕事を前に進める立ち回りができていると感じます。

原価管理の特に面白いポイントは“単に価格を下げること”だけが目標ではないことです。自動運転の分野でも、闇雲に値下げを追求してお客様が製品に求める性能すら削ってしまっては、結局売上には繋がりません。お客様が自動運転システムに要求するスペックを実現しながら、他部署と連携していかにコストを「最適化」していくか。そのバランス感覚が新車リリース後の会社の利益に直結することもあり、私の大きなやりがいになっています。

国籍を越えた自由な交流から
優れた意思決定が生まれる。

私が日産を志望した理由として“グローバルかつダイバーシティにあふれる刺激的な環境”に身を置きたかったとお話しましたが、実際に入社して、まさに思ったとおりの風土だと感じました。私のチームも半数が外国籍の方ですし、日本に居ながら、様々なバックグラウンドを持つ仲間と共に共通目標に向かい海外拠点と折衝する機会が多くあります。

さまざまな国の出身者が集まると、やはり物事の捉え方や価値観もさまざま。会議では時に意見が衝突することもありますね。そうした状況下でも私が強く感じるのは、“全員が同じ目標を向き、最善を模索している”ということ。言うなれば“健康的なコンフリクト(衝突)”があるというか、最後には「今日も良い会議だったね」と仲良く話せる後味の良さがあります。日産への転職は私にとって、グローバル企業ならではの風通しの良さの中でキャリアアップを図ることができる、良いターニングポイントになりました。