INTERVIEW
インタビュー
管理職として、母として。
多様な関係者と共通のゴールを目指す購買職。
所属:ファシリティ・サービス調達部
“海外旅行好き”が高じて興味を持った購買職。
ものづくりに携わり続けたいと考えた。
前職は電機メーカーで購買を担当し、通信機器や携帯電話の部品の輸出入に関わる業務や、調達戦略の策定・価格折衝を行っていました。やりがいもあり人間関係も良好だったのですが、時代の変化によって会社がハードウェアからソフトウェアに選択と集中を進める中で、「カタチあるものづくりに携わり続けたい」という想いから転職を検討するように。文系ながら製造技術に携わり、テクノロジーを学ぶ中で楽しさを感じるようになっていたタイミングでもありました。
私はもともと海外旅行が好きで、国外の行先や宿泊先を組み立てながらツアーの日程を考える面白さの延長で、購買の仕事にも興味を持ったんです。そんな経緯もあり、他業界の話を聞きたいと軽い気持ちで参加した日産のキャリア採用説明会で、購買のグローバルな仕事の進め方を知り、大きな魅力を感じました。自分自身の経験を活かしながら新しい挑戦ができそうと感じたことで、転職することに決めました。
世界中の工場で同じ設計品質を実現するため、
長期的な戦略を持ったサプライヤー選定を。
購買の仕事は、事業活動に必要なモノやサービスを適正な価格・タイミングで調達できるよう、部品戦略を立案し、パートナーとなるサプライヤーを選定し価格合意をとることです。日産はそれぞれの国に仕様を合わせた同じ車種のクルマを、世界中の工場で作っています。その自動車の部品をすべて日本で作り、輸送するのは効率が悪くナンセンス。現地での調達を前提に、異なるサプライヤーであっても同じ設計品質を保つため、各国の購買部門と協力をしているのです。
私が入社した2011年当時は、韓国や中国のサプライヤーの台頭が激しいタイミングであり、日産でも海外サプライヤーの調達が課題となっていたタイミングでした。前職でグローバルなサプライヤーとの交渉を行っていた経験を評価された一方で、クルマのライフサイクルは、通信機器よりもはるかに長く、20年以上同じクルマを修理しながら乗り続ける方もいらっしゃいます。部品を提供するサプライヤーにも信用が求められ、メーカーとの関係も「一蓮托生」な場合が多いからこそ、より長期的な戦略を持つことを意識しています。
2児の母として、そして管理職として、
理解のある環境が後押ししてくれた。
私は2016年に第一子が生まれ、育休から戻ってきたタイミングで課長代理に昇進しました。子育てをしながら管理職になるのは難しいと感じていましたが、当時の上長が「限られた勤務時間でも結果が出せるようサポートするから、挑戦してみないか」と声をかけてくれたんです。課長となってからは、さまざまな年齢層のメンバーが持つこれまでの経験や心情に寄り添い、きちんと話を聞いてリスペクトをすることを心がけてきました。
2023年に2人目の育休から復帰し、現在のファシリティ・サービス調達部にマネージャーとして就任。設計開発業務委託や技術系派遣社員といった人材領域でのサービス・リソースを担当しています。現在のチームメンバーは、全員がベテランの方々です。ものづくりの知見が豊富な方たちなので、その知恵や力をどのように活かしていくかが問われます。子育てを経験してきた方も多く、子どもを育てながらの勤務にも理解があることがありがたいですね。
多様な国籍のメンバーと連携する難しさとやりがい。
未知の領域に挑戦しながら、恩返しをしていきたい。
海外の日産拠点・海外のサプライヤーとともにグローバルな視点で仕事ができることは大きな魅力であり、同時に大変な部分でもあります。それぞれ考え方が異なり、すり合わせが必要な場面は多々あります。メンバーの国籍もさまざまなので、文化や特性を踏まえてコミュニケーションしながら、共通のゴールを目指すことが大切ですね。
喧々諤々の議論を経て結論を出す仕事は苦労も大きいですが、思い返すとどれも楽しいものですね。私がグローバルや購買の仕事に興味を持つきっかけになった「海外旅行の計画」は、自分が満足すれば十分でした。会社やお客様の満足という、高い着地点を目指す今の仕事は、より魅力にあふれていると感じます。今後も設備やロジスティクス、電子部品など、未知の購買に挑戦してみたい気持ちが強いです。同時に、私自身が子育てとキャリアを両立させてもらった恩返しのため、後輩の活躍もサポートしていきたいですね。