
どんな学生でしたか?
小さいころから乗り物が好きで、大学に入ってからはバイクに夢中、研究もそこそこ(?)に、いじっては夜な夜な走り回っていました。夜中走行中にエンジンが焼き付いて家まで押して帰り、夜が明けて通勤されている方々の目線が痛かったのが良い思い出です…しかも当時はスマホなんてないですからね…このお陰で自分の帰巣本能が多少鍛えられたような気がします。
日産に入社を決めたきっかけは何ですか?
専攻は電気工学だったので、大学に入った当初は自動車メーカーを就職先として意識していませんでした。一方在学中に徐々に車両の電動化が活発になり始め、自分にも活躍のチャンスがあるかもしれない!と思い自動車メーカーへの就職も考えるようになりました。私が就職活動をしていた当時、日産はまだ成長途中で、一旦業績が悪化した会社が立ち直り、更に力強く成長しようとしている時でした。困難から立ち直った社員の方々は間違いなく非常に熱いだろう、そんな方と一緒にモノづくりをしてみたい、と思ったのが動機です。(入社してみたら、実際に熱い方々ばかりでした!)
仕事で大変だったことはどんなことですか?
ある現象を定量化するために、実験値を取得する業務を行っていた時期があります。初めは、やることは非常にシンプルだからそれほど苦労は無いだろうとタカをくくっていたのですが、蓋を開けてみれば、得られるデータがばらつきのために全く考察に使えない、研究にも参考となるような情報がなく見当がつかないという事態に陥りました。ばらつきの仮説を立ててそれに影響を及ぼしそうな要因を列挙、その検証を繰り返すという作業を2年ほど経て、ようやく評価手法の確立に漕ぎ着けました。答えは出ない、でも仮説の手玉が無くなって来た、と言う時の焦りは…毎晩夢に仕事が出てきました…いい思い出です。要因を探り当てて現象を反映したデータが得られたときは、仕事が上手くいったことの喜びはもちろんですが、諦めずにやり続けることでゴールに辿り着くって本当だな、身を持って知りました。この時の経験は、いまだに困難な課題に当たった時のマインドセットを整える上での拠り所になっています。
今の業務は自動車業界、日産の未来にどうつながっていくと思いますか?
私は車両駆動用モータの高出力、高効率化に関する研究を行っています。電気自動車を運転された方はお分かりかと思いますが、乗り味がエンジン車とまったく違います。極めてスムースでかつ力強い=気持ちいい。ただの買い物でも本当に気持ちいい。こんなクルマがもっと身近で、エンジン車と変わらず容易に入手できて、気軽に乗り回せる未来、ワクワクしませんか?そんな世界の実現に貢献する、未来のモータ創出を目指しています。
