CEOメッセージ

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日産自動車株式会社 取締役
代表執行役社長 兼 CEO

内田 誠

Interviewer

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    林 百萌2019年入社

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    山本 庸平2020年入社

どんな学生時代を過ごしましたか?

学生時代には、いろいろなアルバイトを経験しましたね。フィットネスクラブのインストラクターや、引っ越し屋さん、港で荷物の仕分けなどもしました。人と関わることが、とにかく楽しかったんです。そんな私の就職活動は、業界で選ぶのではなく、自分のやりたいことや多くの人と関わりを持てる仕事を重視していました。子供の頃、マレーシアに長く住んでいて、グローバルに活躍できる仕事がしたいという想いもあり、選んだのは総合商社でした。今も人との関わりを大切にしていますが、この姿勢は学生時代から変わらず持っているものだと思います。

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なぜ自動車業界へ転職をしたのですか?

2003年に商社から日産に転職した際、私は38歳でしたが、当時は「その年で商社からメーカーにいくの?」という時代でした。転職を考えた理由はいくつかありましたが、最終的には、「何か新たなことにチャレンジできる環境に身を置きたい」「変わるなら今しかない」と思い、決断しました。
自動車業界を選んだ理由は、そのダイナミックさにあります。自動車業界に携わる人は、ものすごい数ですし、社会への影響力もあります。そのような業界で自分を試せる、自分のやっていることが、結果として経済を動かし、世の中に貢献できる可能性がある。挑戦するならここだと思いましたね。
当時、ルノー・日産アライアンスの共同購買部門で公募をしており、その説明会に参加しました。いろいろ話を聞く中で「すごいな」と思いましたね。異なる文化を持つ企業の中で、様々なバックグラウンドを持つ人たちが、同じ目標のために一緒に論議しているんです。こうした会社は、日本ではあまり例がなかったので、すごく魅力を感じました。異業種からの転職でしたので、「商社マンにクルマのことが分かるのか」と言われないか心配もありましたが、互いをリスペクトし、共にチャレンジできる環境で働いてみたいと思い、入社を決めました。

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日産に入社してみて、実際どうでしたか?

まず、ダイバーシティの魅力を肌で感じましたね。世界中に13万人以上が働く会社で、異なる文化を受け入れ、誰もが「日産の価値をいかに上げていくか」という論議を真剣にやっている。どこを切っても同じような人がいる金太郎飴のような会社ではないんです。互いを尊重する風土があるからこそ、自由にチャレンジすることができます。そして、 それを後押ししてくれる上司や仲間が身近にいる。
はじめて部長になった際、事業に大きな影響を及ぼす難しい判断に迫られる場面がありました。何が正しい判断か、自分の中で答えが出せない状況に陥り、担当役員に相談すると、「なぜ、そこまで完璧を求めるのか。そこまで悩んだのであれば、自分が思った通りに進めればいいんだよ。毎回正解を出せるほど、ビジネスは簡単ではないのだから。」と言われ、はっとさせられました。失敗したとしてもそこから学び、次につなげていけば良いのだと。ダイバーシティという土台とチャレンジを重んじる文化の中で、自分を信じて仕事に取り組むことができるのが、日産らしさであり強みだと思います。

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これから日産をどんな会社にしていきたいですか?

世界は今、大きく変化しています。世界各国がカーボンニュートラルに対する取り組みを次々と発表しているほか、新型コロナの影響もあり、CASEに対する動きが加速しています。また、お客様のニーズも多様化しており、各社の戦略もグローバル化から脱グローバル化へとシフトしています。
このような時代に企業に求められるのは変化に対する順応力です。その点で、日産のダイバーシティは大きなアドバンテージになります。いろいろな考え方を持った人達が、情熱を持ってチャレンジすることで、未来は拓けてきます。
日産には、創業以来受け継がれてきた「他がやらぬことをやる」という精神があります。
そしてその精神のもと、高い技術力でお客様に次々と新しい価値を提供してきました。 これこそが、お客様が日産に期待していることであり、我々が果たすべき役割であることを全社員で共有するため、昨年、会社の存在意義を「人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける」という言葉で定義しました。
日産で働く従業員は、人々の生活を豊かにしたい、という強い情熱を持って仕事に取り組んでいます。日産の強みである電動化技術や自動運転技術も、未来を見据え、他社に先駆けて取り組んできたことで、今があります。日産はこれからも、信念を持って挑戦を続け、最後までやり抜くことができる会社であり続けたいと思っています。

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最後に学生の皆さんへのメッセージをお願いします。

日産は、ひとりひとりが個性を発揮し、挑戦することができる会社です。プロセスに沿って仕事をすれば誰もが80点を出せる会社を目指すこともできますが、私は日産をそのようにしたいとは思いません。100点を取ることもあれば、場合によっては30点のこともありうる。ただ、たとえその時点では30点だったとしても、状況次第ではそれが100点になることもあります。失敗を恐れていては大きな成果を上げることはできないのです。
日産はこれからも多様性ある人たちが自分の可能性を最大限発揮できる会社であり続けます。そんな日産に、「自分を試してみたい」「自分の可能性を広げたい」と思う人がさらに集まれば、我々はもっと強くなることができます。未来に向けて、ともにチャレンジしていきたいという熱い気持ちを持った方に是非来てほしいと思います。

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